
代表取締役副社長 山田 計介 氏
「三菱」を母体とする純日系ファンドだからこそできること。
既成にとらわれない新しいファンドの働き方とそれを支えるファシリティを求めた。
2008年4月1日の丸の内キャピタル設立に伴い、三菱商事より同社代表取締役副社長に就任した山田氏。元独国三菱商事副社長という豊富な海外経験を生かしながら、これまでの外資系に無い日本に根ざしたファンドの育成を目指す。

執行役員 企画管理部長 伊藤 大浩 氏
ワンストップで任せたい。
だからこそ価格もプロセスも全てオープンというCM手法が発注者として安心だった。
三菱UFJ証券出身。企画管理部長として今回のオフィス移転を指揮。事業立上げ期の大変な業務の中においても、金融マンらしい冷静で的確な判断をもってプロジェクトを着実に成功へと導いた。
プロジェクトの内容
2008年4月に設立、仮オフィスを経て2008年10月に現在の東京銀行協会ビルに移転されました。約120坪という、当社事例としては比較的小規模の案件ですが、事業立ち上げ期、増員などさまざまな変化に柔軟な対応が求められました。ご担当者に集中すべき本業務がある中、お客様の側に立ち全てをオープンにしてマネジメントするという当社のCM手法がお役に立った事例です。
1.既成にとらわれない新しいファンドの働き方とそれを支えるファシリティ

「三菱」のファンドだからこそ、果たすべき使命がある
――貴社は、三菱商事と三菱UFJ証券を株主として設立されたファンド運営会社ですが、どのような事業目的をお持ちでしょうか?
一般的に、ファンドに対しては、「ハゲタカ」という表現に象徴されるように、既存の経営を否定し、ともすれば事業を切り売りして利益を上げ売り逃げるというイメージもあり、実際にそういった外資系ファンドもないとは言い切れません。しかし当社は、投資先の経営者や既存の株主と友好的な関係を保ちながら、資本政策上必要なエクイティを入れて経営者と共に会社の価値を上げていくというのが基本姿勢です。もちろん我々もファンドですので、ある期間内に利益を上げることを目指してイグジットする(手を離す)のですが、その後も三菱商事や三菱UFJ証券をはじめとする三菱UFJフィナンシャルグループという大きなネットワークの中で良好な関係を継続していくものです。
もうひとつは、これまで外資系投資銀行や証券という金融機関が果たしてきた金融仲介機能が高度化していくことが予想されます。この金融仲介の機能を我々が果たしていこうというものです。ただし、ベンチャー・再生系に投資することは考えておらず、それ以外の分野の買収資金、成長資金の提供を主とします。たとえば、大企業のノンコアビジネスでありながら、利益の見込まれる事業を切り出していくことを支援する、や、事業承継のお手伝い、などですがこれらは、すでに三菱商事の中での「新たなる選択と集中」という経験や三菱UFJフィナンシャルグループでの「取引先支援」での様々な経験を保有しています。


―― 「三菱」を母体とする純日系ファンドとして、日本に根ざした経験と企業ネットワークを生かした特徴を発揮していく。ということですね。
三菱商事は金融事業の重要な柱として、三菱UFJフィナンシャルグループはCIB(コーポレート&インベストメントバンキング)戦略上重要なバイアウトファンド事業を共同でがっぷりよつで取り組んだものです。
三菱グループのDNAを軸にどんどん新しい働き方が生まれてくると良い
――そういう事業を進められる上で、「社員像」はどのように考えていらっしゃいますか?
当初は三菱商事、三菱UFJフィナンシャルグループからの出向者を中心に業務を行ってきましたが、プロパーの採用も開始しています。ファンドのライフは10年で3~5年が投資期間なのですが、その投資期間が終わるタイミングで次のファンドを立ち上げるイメージです。現在の代表取締役社長は外部からの招聘ですし、その次期ファンドが動く頃には、この会社にプロパーとして採用された人が中心に働く環境にしたいと考えています。外部からの採用者は投資銀行やコンサルタントなどさまざまな人が集まってきていますが、三菱グループのDNAを理解してもらい、先にお話した従来型ファンドとの違いを十分に理解してもらいたいと考えています。



―― 「働き方」については、何か特徴的に考えられていることはありますか?
他のファンドと大きく違うのは、案件を見つけてくるソーシングにおいて、当社単独ではなく三菱商事、三菱UFJフィナンシャルグループのネットワークを幅広く活用していくことだと思います。
ただし、投資の意思決定をするためのデューデリジェンスや育ててイグジットするというところの作業は他のファンドと同様に行う必要があり、そのための知識・経験を生かして働いてもらいたいと考えています。
一般的に外資系投資銀行などでは、タスクごとにチームを組むにしても、どちらかというと個々のプロフェッショナリティを重視して、個人のスペースをしっかりと高いパーティションで区切って確保する、というワークスタイルが多いようです、当社も最初は事業立上げ期ということもあってそういうレイアウトにしたのですが、先ほどからお話しているように、独立系、外資系ファンドや投資銀行にない特徴を持つファンドを目指していることや、出向者、プロパーの社員が混在するといったことでも、社員それぞれがプロフェッショナルでありながら、積極的にコミュニケーションしていくチームワークも大変重要になってきます。また実際に出向者同士が働いてみて、銀行・証券の出身者は情報を非常に厳格に管理するのですが、商事出身者は、どんどん情報をオープンにして、使える情報はどんどん生かそうとする、情報共有の習性の違いみたいなものに気付きました。当社はファンドですから、もちろん情報管理は厳守されるのですが、プロフェッショナルとチームワークを両立し、必要な情報はシェアしコミュニケーションがスムーズに行われる機能をオフィスに求めました。
――既成にとらわれない新しいファンドを目指す貴社にとって、一番相応しい形は何か。に、柔軟に対応してゆけるオフィスをつくらせていただきました。これからも貴社らしいオフィスへの進化をお手伝いさせて頂くのが楽しみです。
2.ファンド事業のために集結したリソース。オフィスづくりに関してはプロに任せた方が効率的と判断

自分たちで全てやるのは無理
明豊FWの決め手は「ワンストップ」
――移転先を決められて、その後のオフィスを作るプロセスについてお聞かせいただけますでしょうか。
「三菱商事OBの大見社長がいるから明豊にしなさい」ということだけは絶対にやるな(笑)、と言って、私は一切関わらずに現場に任せました。
これまでオフィス移転と言っても、用意されたオフィスに移ったことはあっても、自分でオフィス移転のアレンジをした人が誰一人としていなかったので、何から手をつけて良いか全く分からない状況でした。そこで、まず三菱商事グループのファシリティサービス会社に相談にいったのですが、サポートはするけど工事業者と直接やるのは当事者ですよ。という説明に、とても私達には無理だと思いました。
とりあえず同業者のオフィス見学に行ってみようということになり色々回っている中で、三菱商事の関連金融会社(三菱商事UBSリアルティ)にお伺いした際に明豊ファシリティワークスさんにずっとお願いしている。ということをお聞きしました。会社の方針として複数社の比較が必要ですので、三菱UFJ証券から設計事務所を紹介してもらい、同じ条件で提案をしてもらい比較しました。


――当社に発注頂く決め手は何だったでしょうか?
提案内容やコストはもちろんですが、守備範囲の安心感というか、全部お任せできるというのが一番の決め手だったと思います。
当社のように経験者が全くおらず、オフィス移転が本業務では無い者にとっては、ベンダーそれぞれとのネゴなどは大変な負担となります。全てを明豊さんとだけやれば良い。個別に発注していると、特に慣れていない者では発注の漏れや発注が間に合うかなどの管理も大変だったと思いますが、ワンストップでお任せしているので、発注の抜けやスケジュールは明豊さんが管理してくれる。万一抜けが出たとしても、豊富な経験で早いフォローがある。非常に安心してお任せすることが出来ました。
コスト削減、スケジュール管理、意思決定のプロセス・・・
さまざまな面でプロを味方に付けたメリットは想像以上
また、プロにお願いした成果としては、B工事の査定・ネゴもお願いしたのですが、明豊さんが査定とネゴをしてくださったことで相当金額を下げることが出来ました。自分たちがやっていたらまず無理だったと思います。
スケジュールについても、昼間に工事が出来ないなど工事時間の制約がありながら、日程通りに進めることが出来ました。
意思決定のプロセスでも、図面以外にCGを準備していただいたのは助かりました。最初にCGを見た時には、実物より良く作ってあるのだろうな(笑)と思ったんですが、まったくその通りのものが出来上ってびっくりしました。この部屋などは、提案を頂いた時に、カーテンは暗いから変えよう、とか変更・判断できたことが、本当にイメージどおり出来て満足しています。素人が図面から読取るのは難しく、もっと欲を言えばCGムービーなども活用して提案してもらえると、よりイメージが具体的になると思います。
家具などを決めるに当たっても、必要な家具を見に行くアレンジをしてくださったり、メーカーやベンダーに関わらず、高機能の新しい製品情報をわかりやすく検討できるよう提案してくださったり、私達の消費時間を最小限にできる環境を用意してくれたのは、本当に助かりました。
全てが透明なCM手法
発注者にとっては安心の仕組み
――今お話にあったように、当社では、「フェアネス」と「透明性」を企業理念として、全くのベンダーフリーで、コンストラクションマネジメントという全ての調達コストをオープンにするという手法をとっています。貴社のようなファンドではもちろん、今後さまざまな企業で、株主への説明責任を求められる中で、透明性のあるファシリティづくりに取り組んでいますが、どのようにお感じになりましたでしょうか?
大変ユニークな発想ですよね。日本は何となく「しがらみ」という印象が強い中、他にこのような手法でやったというのも聞いたことがありません。きっと業者さんからは好かれていないとは思いますけど(笑)発注者の側としては安心できる仕組みだと思いました。
オフィス移転を考えている企業の経営陣、担当者へのアドバイスは3つ
第一に、準備は出来る限り早くから着手し、できるだけ多くの移転経験者の体験談を聞き、事例を見てイメージを作ることだと思います。次に、明豊さんのような顧客の側に立ったコンストラクションマネージャーを起用して早めにプロを味方につけることが、自分たちで何とかしようというより、結局成功への近道だと今回のプロジェクトで思いました。そして最後に担当者の本音ですが、業者に予算を伝える際には、やや少なめに言うことですね(笑)予算を話すと合わせたかのようにその予算ギリギリの見積が出てきます。そういった意味でも、その中身と価格が適正なものかどうか一緒に判断してくれるプロが味方にいると言うのは心強いですね。
今後も予想されるさまざまな変化
明豊FWの豊富な経験とアイディアに期待
社員の満足度も非常に高いです。ファンドとしての信頼感を表す重厚感のあるデザインで、ラウンジやこの部屋など、お客様をお迎えするに相応しい空間に仕上がっています。親会社からもなかなか好評です。特にこの部屋は、雰囲気だけでなくAVシステムなど全体の機能性も高く評判がとても良いですね。
事業立上げから間もないオフィスですので、今後の変化に対応して、何かあったら真っ先に明豊さんにご相談したいと思っています。
――今後ともよろしくお願いいたします。



